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『JUDGE EYES:死神の遺言』レビュー、「極上のリーガルサスペンス」にして「最高のアクションエンターテイメント」

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「極上のリーガルサスペンス」にして「最高のアクションエンターテイメント」、求められるのは忍耐力。
『JUDGE EYES:死神の遺言』は「龍が如くスタジオ」開発の「本格リーガルサスペンスアクション」である。

本作は銘打たれている通り「リーガルサスペンス」であるが、本作を紹介する際には「極上の」という言葉が欠かせない。人と人、組織と組織、過去と現代とが交錯する複雑怪奇な人間関係の中で次々に事件が起こり、推理と検証によって点と点とが繋がっていく。法廷での戦いのために得るものも失うものも多い中、やがて心地よいカタルシスと共に真実へと辿り着く。その様はまさしく圧巻。これぞ「極上のリーガルサスペンス」だ。



それと同時に本作は「アクションエンターテイメント」でもある。喧嘩に爆発、笑いに色気、熱い法廷劇、因縁の相手との対決、これらが怒涛のように押し寄せ続けるので全く飽きさせない。さらにいうと、実にきめ細かな人物描写がなされている本作は「ヒューマンドラマ」とも言える。キャラクターの表情からBGM、カメラワークまで考え抜かれた巧みな演出と、出演者たちの熱演も相まってこちらまで感極まってしまうようなシーンがいくつもあった。「人が死んで悲しい」というシンプルな感動に留まらず、いっそ文学めいた複雑な感情に基づく感動だったので抗う術が無かった。

細かく言えばツッコミどころが無いわけではない。だが、そんな不平を吹き飛ばすくらいの完成度である。ネタバレを避けるために詳しくは語れないが「掛け値なしに最高の物語だった」とだけ言っておきたい。

最高にカッコいい主人公「八神隆之」


そうした最高の物語の主人公は元弁護士にして探偵である「八神隆之」という男。これがまた最高にカッコいい。確かに元弁護士らしく言葉を巧みに操る様は怖さを感じさせるほどだし、素手での喧嘩もとんでもなく強い。しかし、酒瓶で後頭部を殴打されようが微動だにしないような超人ではない。不意打ちを食らえば動けなくなるし、銃を突きつけられれば制圧される。作中で危機に陥る場面も多い。加えて過去の出来事を引きずるような、心根に弱い部分を抱えた普通の人間でもある。そんな男が正義と不義、恩義と信念、信頼と不信の狭間で足掻き、時には文字通りに血反吐を吐きながらも真実を追い求める。その様が痛ましく、クソ生意気で、意地っ張りで、青臭くて、それでいて最高にカッコいいのだから言うことなしだ。


堂々たる佇まいの主人公「八神隆之」。見てくれが良いだけの男ではない。
物語が進むに従って主人公のことを「キムタク」ではなく「八神隆之」として見るようになっていった


筆者は本作については「あのキムタクがゲームに!」ということで注目していたのだが、物語が進むに従って主人公のことを「キムタク」ではなく「八神隆之」として見るようになっていった。「八神隆之」は見た目だけでなく言動まで「キムタク」をモデルとしているようなので当然と言えば当然なのだろうが、まさにハマリ役だと言えるだろう。

主人公の引き立て役に留まらない、愛すべきキャラクターたち


主人公が魅力的であると他のキャラクターが引き立て役になってしまう傾向があるが、本作に限ってはその心配は無用である。主な登場人物については主人公に負けず劣らずに思い悩み、恐れ、迷い、決意する。時にはかっこよく、時には情けなく、時には愉快に、どのキャラクターも人間らしく躍動してみせる。憎い敵でしか無かった人物さえも、より強大な力から大切なものを守りたかっただけなのだと気付かされ、きっかけを得て本当の敵と戦う覚悟を決める様を見せつけられた際には、筆者は己の浅慮を恥じ入るような気持ちとなった。

ほぼ全てのキャラクターに見せ場があり、もしも登場人物のうちの一人でも欠けていたならこれほどの物語は完成しなかったに違いない。更にはどう考えても端役としか思えないような人物が再登場することも珍しくない。数多くのキャラクターがいるにも関わらず、これほどまでにキャラクターを大事にしている作品は見たことがない。

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